8/13(土)に落札終了の官能劇画WEBオークション、いままでの3回の記事では
の三人を紹介してきました。今回はそれ以外にもまだまだ出しますよ! ということでそのほかの作家を紹介していきます。
楡畑雄二 Yuji Nirehata
(1) ペン画 270×227㎜
楡畑雄二はSM誌から一般官能小説挿絵まで、40年以上のキャリアを持つ知られざる大ベテラン。墓場を背景に縛られた美女を責めるのは少年の集団という本編の小説がどのようなストーリーだったのか気になる絵ですね。
(2) ペン画 200×215㎜
SMファンに使われたもの。乳首に洗濯バサミ、机の上には薬品とこちらもギミックの多い絵です。
浜田和
(1) 175×227㎜ イラストボードに描画 トレーシングペーパー貼り付き
エアブラシや鉛筆を巧みに使ってモノクロで肌の照りを表現することにおいて卓抜している浜田和。B5サイズ程度なのにこのリアリズムが表現できるのはすごいですね。
(2) 180×290㎜ イラストボードに描画 トレーシングペーパー貼り付き
猿轡をかまされた美女。ゴツゴツした男性の掌とその下の乳房。写真かと見まごうばかりですが、これがわずか10センチ四方で描かれていることに驚きを隠せません。
月宮美兎 Yoshito Tsukimiya
(1) 280×200㎜ ペン画
貸本劇画から始まり90年代は少女向けホラーまで描いていたベテラン漫画家・月宮美兎。氏もまた数多くの挿絵を残しています。トレーシングペーパーの押印から雑誌「フロンテア」に使われたものでは。
(2) 215×190㎜ ペン画
こちらもフロンテア誌に使われたもの。緊縛された美女二人は奴隷のように扱われ、檻に入れられ残飯を食わされていたという話でしょうか。時代劇を得意とした月宮さんの和のテイストがところどころに伺えます。
橋本将次 Syoji Hashimoto
285×227㎜ ペン画
月宮美兎同様に貸本劇画でデビュー後、様々な媒体の挿絵を描き、SM劇画家としての一面も持つ橋本将次。大変息の長い作家です。恍惚となる女性の表情や、男性の肉体表現に全く手を抜かないあたり絵の拘りが高いことをうかがえます。
トレーシングペーパーには「イラスト性感セミナー」「楽な姿勢の体位バリエーション」の写植があるので、様々な体位をイラストで紹介していく企画だったのでしょうか。
八月薫 Kaoru Haduki
360×260㎜ ペン画
漫画アクション「My Pure Lady お願いサプリマン」が代表作。「本当にあったHな体験シリーズ」などで長年執筆しており、そちらで目にした方も多いでしょう。一目見てわかる高い画力の持ち主ですが、いわゆる成年コミックの流れではなく劇画の系譜に連なるタイプの絵で官能劇画方面での親和性も高いので今回出品してみました。
エル・ボンデージ EL BONDAGE
(1) B5 ペン画
80年代に牧村みき名義で久保書店を中心に活躍後、エル・ボンデージ名でも数十年ものあいだ同人誌活動を続けてきた作家。エロ劇画から美少女コミックへと世の嗜好が移っていってからの作家で、官能小説への挿画を描いているわけでもないので官能劇画というくくりとは外れているのも確かです。
ただ和室の暗闇の一室で美少女を緊縛し、苛むというフォーマットはSMの様式美ですし、ただキャラがアニメのものという部分が異なるだけです。この世界観をひたすら展開してきたエルボンさんの偏執的な情欲は官能劇画のそれとつながっているのだと思います。
(2) B5 ペン画
足を吊られるミャアちゃん。エルボンさんの絵の特徴として、異常な密度で一面に描かれる板張りの木目の存在があります。二次元キャラ美少女キャラとはそぐわない存在である板張りの木目。執拗に刻まれたこの木目に囲まれた閉じた空間こそが、エルボンさんにとっての聖域ともいえるのではないでしょうか。
(3) B5 ペン画
一連のこれらイラストは同人誌「GAGS!」などに収録されていたもの。パロディとしてのギャグとさるぐつわのギャグをかけているのでしょうか。鼻フックで吊られボールギャグで唾液を垂らすサファイアは誰も思いつかなかったのでは。
いかがでしたか。今回は様々な作家のものをピックアップしました。今回紹介したものはいずれもWEBオークションで出品します。
そのほか8/13(土)大まん祭会場では、厳選アイテムの会場限定入札、また会場即売会も開催しますのでぜひ会場にもお越しください!
中野店 岩井