2009/7/2 21:00掲載
まんだらけ 中野店 4F 大予言

怪異譚いろいろ


『わたしの怪奇ミステリー体験2』学研 \315
『わたしの恐怖体験』小学館 \2100

怪談や幽霊話について思ひを巡らすと何故か小学校や中学校時代の放課後を連想してしまひます。
きっとその時代によくさういふ話を聞いたからなんでせうけど、放課後の独特の静けさと、怪談話を聞いた後の「聞かなければ良かった」といふあの心細さとが、ある種の甘美な郷愁を伴って想起されます。

今回紹介する怪談本は「ムー」に連載された投稿記事「わたしの怪奇ミステリー体験」と、同様に「ワンダーライフ」連載の投稿記事「わたしの恐怖体験」をそれぞれ書籍にしたものです。

かういふ怪奇現象バナシのなかでウソくさいのはやっぱり起承転結がハッキリしてゐて後日談などの「落ち」がちゃんとついてるもので、手品のタネを明かされたやうなガッカリ感があります。
しかし起承転結もなく「落ち」がないものにはそれなりのリアリティを感じたりしますが、何となくスッキリせず誰れかの解説が欲しくなったりもします。
(この「落ちナシ」を意識的にやったと思はれるのが『新耳袋』シリーズだったと思ひますが、江戸時代の元祖『耳嚢』にも「落ちナシ」の怪奇譚が複数収録されてをりなかなか凄まじいものがあります。機会があれば別途ご案内することもあるでせう)

さういふ意味では「ムー」よりも「ワンダーライフ」の方が年齢層が低かったといふこともあり、「わたしの恐怖体験」の方は全体的に投稿文の質が稚拙です。
だからリアリティといふ意味では逆にこちらの方が上かも知れません。
さらにワンダラ編集部からの親切なやうな無責任なやうな解説も付されてをりかなり面白い内容です(連載時には解説はなかった)。
巻末には「異世界用語最新辞典」も付されてをり至れり尽くせりの作りとなってをります。

「ムー」の方は投稿記事の質が比較的高いので一抹のウソくささが払拭しきれませんが、読み物としては面白いかも知れません。
今回ご案内のものは著名人の体験記も収録されてをり、それなりに面白いかも知れません。

単なる怖いものみたさといふよりは霊学研究の一助としてむしろお薦めいたします。
霊学には怪奇現象研究は欠かせません。

(担当 山口ケン)

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