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『墓場鬼太郎』です。

『墓場鬼太郎』は兎月書房が昭和35年から37年にかけて全19冊を発行した貸本漫画短編集。
同じく兎月書房発行で水木しげるが総合的に編集を行い、
「幽霊一家」「幽霊一家・墓場鬼太郎」を収録し、現在につづく「鬼太郎」シリーズの原点となる
怪奇読切傑作集『妖奇伝』が2集発行の後、廃刊と短命に終わり、
それを嘆く読者の声に答え刊行されたというシリーズ。
各巻「墓場鬼太郎」を中心に据え、その他にも中・短編が併録される構成。

全19巻の内、1～3巻はお馴染み、水木しげる「墓場鬼太郎」。
しかし、第3集発行の後、原稿料の未払いが原因で水木氏と兎月書房は絶縁状態に。
第4集以降は竹内寛行が「墓場鬼太郎」シリーズを引継ぎます。

この寛行版鬼太郎、本家筋の(元祖筋の紙芝居系列もあってこの辺ちょっとややこしいですが)
水木版に対して「ニセ鬼太郎」とも呼ばれたりします。
でも、ニセだからと一刀に価値の低いもの、と切り捨ててしまうのは勿体無い存在だと思います。

後のシリーズやアニメ作品等のイメージもあり、現在「鬼太郎」というと妖怪退治のヒーロー物という印象がありますが、
実はこの妖怪退治物という物語の性格においては水木版より寛行版の方が先鞭だったりして、興味深い所です。

と、いう事で。

今回はそんな『墓場鬼太郎』の全19巻の内、第15集が入荷。

竹内寛行「墓場鬼太郎　鬼群の乱舞」と福田年兼の短編「死の森」が収録されています。

糸綴じ穴有の貸本仕様、
カバーに欠損がありますが本文にヤブレや書き込み等の問題は有りません。
貸本としては並程度の状態かと思います。

貸本時代の水木しげるによる「鬼太郎」シリーズと同等の16冊分を刊行しながらも歴史の闇に消えたもう一つの「鬼太郎」物語。
未だ正規の復刻はなされず。

税込み￥42000
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この機会に是非！

寛行についてはグッピー書林＋さん発行の解説本「竹内寛行EXPERIENCE 0」が強力です!
「鬼太郎」各話解説も載ってますのでこちらも併せて、是非！

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加えて。
【マニア館入荷情報はみだし版】

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