「お姫様になりたい。」 小さい頃に、一度はクチにするセリフですよね? でも、こずえ嬢は「戦隊モノのレッドになりたい」とおもちゃの戦隊ヘルメットを被って近所を暴れまくってました。 その頃からもう"変な子"っていうイメージがあったんじゃないかと思います。(汗) 一度でいい。"普通だね"って言われたい!! ささっ!それはさておき。 今回ご紹介するコミックスはこちら!! 小学館文庫 さいとうちほ先生の 「花冠のマドンナ」 16世紀。 イタリアの万能の天才 レオナルド・ダ・ヴィンチ 彼の今では失われた絵画の1枚 「花冠のマドンナ」 この中に富と王位を約束された 神秘のエメラルド伝説が眠っていた…… ―16世紀初頭 イタリア北東部 パドヴァ 「いざ!」 懸命に剣の稽古をする少女が一人。 自分より頭1つ分大きい男に負ける事なく向かっていく。 練習場には、剣のぶつかり合う音が響き渡る。 「ワキが甘い!だから私から1本も取れないんだ!!御領主の弟君ならもっと訓練しなさい、パオロ様!!」 「レオノーラ、あなたから1本取れたら何をくれる?」 「なんでも!」 答えた瞬間、パオロはレオノーラの懐に入り込み、耳元に口をよせ囁く。 「好きだよ。」 そして手元から弾かれるレオノーラの剣。 「1本!私の勝ちだ!では、君をもらおう。私の妻として。」 「?!」 どうやら、もう既にレオノーラの父にも話が通っているらしく、なんと結婚式の場所・日取りまで決まっていた。 父に抗議するが、"結婚するのが一番幸せだ"と押し切られてしまう。 ―女になんて生まれたくなかった。 呟くレオノーラの目には涙が溢れていた。 そして、式当日。 大勢の人に囲まれる二人。 「ばんざぁーい!!パドヴァの若様ばんざぁーい!!」 祝いも半分、ごちそう目当て半分で全員大騒ぎ。 だが、その群れの後方から悲鳴のような声が聞こえてくる。 「きゃあぁぁぁー!!」 「馬だ!」 「暴れ馬がくるぞぉー!!!」 馬は人だかりを割り、教会の中心にいるレオノーラたちに向かっていく。 ―馬…暴走。 ―止めなきゃ!みんなケガをする!! 頭にかぶっていたレースの布を馬の頭に被せる。 馬は落ち着きを取り戻した。 ひとまず安心と胸を撫で下ろすが、レオノーラは馬に跨っている金髪の青年に目を奪われる。 「どうどう…落ち着けロメオ。」 馬に話しかけながら、彼の視線もまたレオノーラに向いていた。 「『花冠のマドンナ』…本当に実在していたなんて…・!」 頭にしている花冠、そして何よりレオノーラの美しさに見惚れていた。 ―何のこと?! 「何者?!……こやつひっとらえろ!!」 武器を持った従者たちに囲まれたが、それをするりとかわし彼は遠くへ消えていった。 ―「花冠のマドンナ」って、何? そして迎えた、「初夜」。 寝着に着替えた二人は、寝室にいた。 すると突然パオロはレオノーラを横抱きにし、ベッドに倒れこむ。 仰向けにされて、パオロに迫られる。 「待って!その前に教えて!!どうして私なの?!」 一瞬黙り込み、レオノーラの頬に手を添えるパオロ。 「エメラルドの瞳に、銀の髪…あなたの美しい身体をみてみたい…」 言って、首筋にキスを落としていく。 「パオロ!!答えになってない!!」 ―バンっ!!! 「パオロ様!暴れ馬の主が分かりました!!」 飛び込んできた従者と部屋を出て行くパオロに、ホッと胸を撫で下ろす。 暴れ馬の主が気になるレオノーラは、彼の向かった部屋の扉にこっそり耳を付けて、中の会話を聞こうとする。 ―暴れ馬の主って…あの人? 頭には、結婚式で見た金髪の彼の事ばかり。 扉からじゃちっとも聞こえない事に痺れをきらし、扉の上にある隙間から聞こうと椅子を持ってきて、壁にぶら下がっている鎖を掴むと聞き耳を立てていた扉の隣にある壁が扉のように開き、レオノーラは中に倒れこんでしまう。 ―隠し扉?! 振り返ると、そこには大きな額縁の絵。 そこに描かれた人物は…。 「え?……鏡…じゃない!これって、私だ。」 自分とうり二つの、その絵。 驚いていると、隣のパオロたちの声が聞こえてきて、驚愕の事実を聞いてしまうレオノーラだか……?! はい。 「少女革命ウテナ」でも御馴染み、さいとうちほ先生ですが。 …おもしろい!! 目が離せなくなります。レオノーラは、女々しいお姫様ではなく、自ら剣を奮って戦う勇敢な一人の女の子なんです! 助けてもらうばかりが女じゃない!! オススメの一冊!!
(担当 仲野)
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まんだらけ 小倉店(詳しい店舗地図はこちら)
〒802-0001 福岡県北九州市小倉北区浅野2-14-5 あるあるシティー 4F
TEL 093-512-1777 / e-mail kokura@mandarake.co.jp
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